硫黄島からの手紙 -Letters from IWOJIMA-


泣きました。もう死しか残されていない兵士たちの葛藤が、過酷すぎて、そして哀しくて、どれほど硫黄島での戦いが熾烈だったのかを思い知らされました。特に栗林中将役の渡辺謙さんが発した「家族のためにここにやってきたというのに、家族のために生きねばと思う自分が居る」という言葉は今も強く印象に残っています。戦争は決して許されるものではない、けれどその人たちのおかげで戦争のない今があるんだと思うと、少し複雑な気持ちになります。同時に、当時の人たちの苦しみに比べれば、今の自分のつらさなんて小さいものなんだと、深く考えさせていただきました。本作は日本兵側の視点でしたので、米兵側からの硫黄島戦を描いた「父親たちの星条旗」もまた近いうちに観てみようと思います。心に残る、本当に素晴らしい作品でした。