ロス:タイム:ライフ

大泉洋さん主演のひきこもり編を見た。重ね合わせる部分が沢山あった。途中までは自分に重ね合わせすぎてつらかったけど、最後には感動してる自分がいた。久々にドラマっていうものを楽しめた、気がする。人間には、何かしら制限が必要だと思った。なんとなく聞いたことがある、癌でもう助からないと悟った人というのは、何もかも許せる気持ちになるらしい。夕日ひとつ見るだけで感動できる心を持つことができ、生きられることがどれほど尊いかを身をもって体感し、最後は家族に、ありがとうと告げられる。全てに感謝できる。でもどうして人間は、医者の口から余命を宣告されないと幸せになれないんだろう。命のあることがどれだけ幸せか、なんて寿命のある人間には本来分かるべき事なのだろうに。


僕も余命を知れば変われるのかな、なんて。だけど、そういう状況にならないと親孝行とかができないなんて、それもそれで哀しいよ。あと○○日で死ぬ、と宣告されないと皆に優しくできないなんて、許せないなんて、生きる喜びがわからないなんて、つらいな。


人間は何十年も生きる。それ故に、生きていることが当然のように思うようになる。いつまでもこの生活が続くと考えるようになる。だからこそ制限が必要なんじゃないかな。だからこそ、その間違いを正す「機会」が必要になってくるんじゃないかな。常に自分の余命を考えることができれば、今を躊躇う理由なんてなくなるんじゃないかな。実際、いつ死ぬかなんてわからないんだから。このあと、家族や自分が事故に巻き込まれてしまうことだって、あるんだから。取り返しのつかないことになってみないと間違いに気づかないなんて、あんまりだよ。